広報誌 清流
A 建物作業部会報告

 建物部会は4月24日以来、7回、延べ79人の参加で討議を続けてきました。
現在の建物で困っている事からスタートした話合いは、まだ遠いと思っていた建替えが次第に現実のものと感じられてきました。
 話合いの中で、ホ号棟の建物を考えていくうえで、次の三つのことを確認しました。
 建替え後もぜひ継続していきたいものです。

  1. 青空が多く、冬も各戸に陽射しがいっぱいに入り、ゆったりとした建物の空間は居住地としてやすらぎを与え快適です。
  2. 台所、浴室、トイレが外気に接しているため直接の換気を可能にし、また南北の通風がよいことです。
  3. 380戸が同じ広さ、同じ造りであることから、居住者同士の公平感、平等感による人間関係は得がたいものがあります。

 もちろん、専門家ではないので、不充分な部分もありますが、居住者の立場からの真剣な意見を参考にしてください。

1、間取り

  1. 南側の間口、7.5mを最小限確保したい。
  2. ベランダは共用部分だが、幅は1.5mから2mは欲しい。
  3. 広さは住民の公平感や平等感などの面と、管理費等を考えて、めやすとして
    50m2・75m2 ・90m2 の3種類としたらどうか。

2、室内

  1. 水回りなどの必要な設備は固定するが、その他の間取りは各自の自由設計を取り入れる。
  2. 窓はペアガラス(ニ重ガラス)にして防音、冷暖房の考慮と結露を防ぐ。
    カーテンボックス、ブラインド、網戸、障子などはオプションとする。
    北側は出窓にして、外側にエアコン室外機置場をとっておく。
  3. 天井の高さは、2.6mくらいは必要。ドアの高さ2mとする。
  4. 床は階下への防音が大切。畳、フローリングはオプションで、ピアノ、書棚の重さを考慮する。
    全体のバリアフリー化については、玄関、風呂、洗い場、ベランダなどで両論があった。
  5. 収納場所をできるだけ多くとる。
    クローゼット、押入れ、作りつけの戸棚、袋戸棚、吊戸棚などで家具をできるだけ少なくする。
    履物入れ、傘入れも必要。スキー用具、ゴルフ道具などはトランクルームで。
  6. 開閉ドアと引き違い戸については場所によってそれぞれの長所を取り入れる。

3、設備


  1.  キッチンは南面の方が換気などの点でよいのではないか。流し台三点セット(コンロ、流し、調理台)の巾は2.5m 以上とる。
     IH調理器とガスのどちらにするか。
     高齢者対応の問題、災害時、電気の復興が早い。食器洗い乾燥機、ガスオーブンはオプションで。
     電子レンジ、冷蔵庫の置場、食器や調理器具の置場も考えてほしい。ディスポーザーについては両論があった。
  1. 浴室もカビなどを考えて南面にとりたい。
    冷めにくい魔法瓶式浴槽、浴槽内2段式などオプションにする。
    浴室床は滑らない工夫、手すりも必要。
  2. 洗面所、洗濯室、更衣室を兼ねた1室をとる。洗濯機は外に出さない。
  3. 給湯設備はキッチン、洗面所、浴室に配管する。
  4. トイレにはウォシュレットをつけ、車いすの利用も考慮する。
  5. 換気扇はキッチン、浴室、トイレにつける。
  6. 冷暖房のエアコンやガスの配管が必要。床暖房は必要ないのではないか。
  7. 玄関はニ重ロックでチエーン付、チャイム、ポストは大きくする。
  8. 光通信システム、共聴アンテナも必要。
  9. オートロック方式にはしないが、防犯カメラは設置する。

4、建物

  1. 北側廊下とする。
  2. 玄関は廊下に対して、ひら型の方が防犯上、見通しができて安全ではないか。
  3. エレベーターは2基並びとし、階段も隣につける。1棟に対して何箇所つけるか。
    大きさはストレッチャーが入る大きさが必要。
  4. 屋上は防水を確保し、出入は工事の時のみとし、通常は禁止とするか。
    花火を見る時とか、屋上菜園や花壇として出入自由とするかで柵や手すり、1階の安全ネットなど設備が必要となるので両方の意見があった。
    雨水は貯水して利用設備を設ける。
    ソーラー発電の助成があれば利用したい(国の助成が復活するかも)。
  5. 建物の形状としては、現在のヨウカン型でタワー型はなかった。
    高さ制限(現在は25m)が何階まで許可になるか。北側棟との距離及び日影の問題もある。
  6. 市のハザードマップの関係で1階部分は共用施設や幼稚園などの社会施設、コンビニ、トランクルームなどとし、住居はなるべく2階以上とする。
  7. 青空が多く、ゆったりとした建物空間では建蔽率と容積率の数字で表すことができる。第5回臨時総会(昨年10月28日)の都防災・建築まちづくりセンターの資料の2例を抜粋しました。
 現 在6−1ページ11−1ページ
高 さ5階8階13階
A建蔽率13%43%(3.3倍)21%(1.6倍)
B容積率59%152%(2.6倍)192%(3.3倍)
総事業費 223億8900万円304億6000万円
戸 数380638戸(1.7倍)817戸(2.2倍)
権利者1戸当り
取得床面積
 約50.61m2約56.86m2
  1. 犬・猫などのペットの飼育については、今後の検討課題とする。

5、共用施設

  1. 電気、ガス、水道、電話、排水など、管理しやすく修繕しやすい構造を考える。
  2. 事務室、集会室にはキッチンの設備をつける。
  3. パーティールーム、ゲストハウス、談話室、休憩室も必要ではないか。
  4. 管理組合倉庫、トランクルームを設置し、現在の駐車場のようにトランクルームは希望による貸出し制度とし、複数も認める。
  5. 駐車場(自走式)、駐輪場、バイク置場はなるべく半地下式とし、その上を大公園としたい。

6、建替え方法

  • 工事を2期に分けて、北側部分(1〜5号棟)を1期工事として2棟を建築し、入居後南側部分(6〜11号棟)を2期工事としたらどうか。
    全体の工期は長くなるが、引越しの問題が半分になるのではないか。
    特に建替え問題では予想される2年間位の引越しへの対処が大切である。


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