1. 築38年で老朽化してきている(例示)
- 給排水も電気の容量も、狭い部屋の間取り変更も、本格的に自分で工事するにも費用が嵩(かさ)む。
- 建物構造上のものと考えて、ホ号棟全体の大規模改修を考えると、更に莫大な建物修繕費がかかる。
- 既に資産価値が下落してしまって、買い換えるには○千万の自己負担が予想される。
- 改修したところで、自宅が広くなるわけではないので、このままでよいとしか考えられない。
- 部屋の構造上、台所、ダイニングとトイレが接近しすぎていて、困ることが多い。
- コミュニティー(近所付き合い)が階段単位なので、なかなか近くの人たちと話す機会が出来ない。
横の広がりがないので犯罪に弱いキライがある。
- 建築当時と違って、社会全体の生活様式が大きく変わってきている。この間取り、狭さでは、大型家電すら
購入することに無理がある。
- 今の社会の生活上の動きに対して、既にホ号棟は陳腐化している。
2. 居住者の年齢構成が、高齢化している。
- 居住者の3割が65歳を越えていて、多摩ニュータウンと同じようにゴーストタウン化の道を、辿(たど)りかねない。
- 高齢者、障害者、病弱者などは、階段利用のために移動が困難。
- 自宅で車椅子を使用することが出来ないので、足腰に不自由のある人は生活できない。
- 地域福祉資源活用も、狭隘のために高齢者の居宅保護・支援にも困難性がある。
- ホ号棟全体の生活上の地盤沈下が著しく、ジリ貧になる前に外部からの人口流入を見据えて、活性化を図る必要がある。
3. エレベーターがない。
過酷な階段生活が高齢者の寿命を縮め、快適な街中生活を奪う。
- 高齢者は、建物の外へ出る機会を著しく閉ざされる。
- 高齢者には、階段生活は酷すぎる。既に階段生活が困難で泣く泣く多摩川住宅を離れている人も多い。
そのために空き室が続出している。
- 賃貸居住者の割合が増えていく傾向なので、回転が早く、馴染みの世間・社会(街の機能)が構築しにくい面もある。
4. 建築基準法上の耐震建築となっていない。
- 昭和56年(1981年)の耐震基準指定以前に立てられた建物である。
- 耐震補修時には70〜80%の危険率→現在でも危険という。
5. 資産価値が著しく下落していき、このままではジリ貧になる。
6. 建蔽率、容積率、高さ制限など(国領住宅の例)が、変わってきている。
2006.4.1現在 |
建蔽率 | 60%→200% |
容積率 | 20%→60% |
高さ制限 | 25m→制限解除(42.75m) |
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